明るいヘッドライトというと以前はディスチャージヘッドランプ、つまり【HIDランプ】がほとんどでしたが、最近ではさらに省電力で明るい【LEDランプ】という選択肢も出てきました。
ここでは、ディスチャージヘッドランプの交換費用、LEDに変えるほうがお得なのかどうかをご説明しています。
ディスチャージヘッドランプとは?
ヘッドランプには大きく分けると
オレンジかかった光のフィラメントを発光させる【ハロゲンバルブ】と、キセノンガスと金属ヨウ化物を発光させるHIDシステムを採用している【ディスチャージヘッドランプ】の2種類があります。
現在の車のヘッドライトの主流はディスチャージヘッドランプ(HIDライト)です。ディスチャージヘッドランプの寿命や価格メリットとデメリットについて!
価格や寿命について
安いものは4000円程度~ 高価格帯でも1万円~2万円程度になります。
寿命について
ディスチャージヘッドランプ(HID)の寿命はハロゲンランプの10倍程度あり、寿命は長くお得です。
ディスチャージヘッドランプのメリット
- ハロゲンランプと比較すると10倍近い明るさがある
- 明るい分夜間走行時の安全性が高くなる
- ハロゲンランプより寿命が5倍近く長い
- 消費電力も少ない
ディスチャージヘッドランプのデメリット
- 球切れ・故障した場合のコストが高い
- ヘッドライトを点灯した場合に時間が多少かかる
- カットラインが出にくいために幻惑光が多く見られる
- 発熱量がハロゲンより低いために、雪が降った場合にヘッドライト部が隠れる
LEDヘッドライトがHIDより優れている点は?
現在の自動車のヘッドライトの主流になりつつあるのがLEDヘッドランプです。
省電力化はかなり知られている話ですが、HIDヘッドライトよりも優れている点はあるのでしょうか?
HIDはランプの中にキノセンガスを充てんさせ電気を流して点灯させるので、中のガスの配合で白色を調整しているために、確実な白色と言う点ではLEDライトが優れている事になります。
LEDヘッドライトは点灯直後から明るさがMAXになり、パッシングをしても綺麗にパッシングが可能です。HIDヘッドライトは点灯までに時間がかかるのと、パッシングをした時の応答性があまり良くない。
LEDヘッドライトは省電力で発熱量が少ないのが特徴になります。HIDは発熱量が高い為に明るさは増しますが、ヘッドライトカバーを溶かしてしまう可能性も高くなります。
LEDヘッドライトはハロゲンライトから直接交換できるので、ヘッドライト交換が出来る方には全く問題なく取り付けが可能です。
HIDヘッドライトは、バラスト(電力安定装置)の設置をしなければならないために、配線を組む必要性があります。
基本的にはLEDは球切れを起こす事がほとんど無い為に半永久的には使用する事が可能ですが、周りの部品の耐久性によって寿命が左右されるために、外国製LEDヘッドライトについては使ってみないとわからないと言うのが現状です。
理論的にはHIDヘッドライトよりはLEDヘッドライトの方が長持ちするはずです。
LEDヘッドライトが向かない人もいるの?
純正でLEDヘッドライトが採用されているからと言っても、明るさの面ではHIDヘッドライトの方がまだ勝っています。
- 夜間ライト点灯時に路面照射に明るさを求める人
- 現状でかなり明るいHIDヘッドライトを取り付けている人
には、LEDヘッドライトへの交換は向かないです。先ほども紹介しましたが、明るさではLEDヘッドライトよりもHIDヘッドライトの方が明るいからです。
HIDヘッドライトからLEDヘッドライトへ交換した時に暗く感じる事になると思います。
ディスチャージヘッドランプの交換費用は?
交換するたびに ディスチャージヘッドランプ(HID)に費用をかけるのであれば、「思い切ってLEDに変える方がお得になるのでは?」と思っている人は多くいるようです。
自分で交換ができれば LED代だけで済みますが、サービス工場などで交換してもらう場合には 1万~3万円くらいの費用が必要になります。
とはいっても、交換費用は店舗によってかなり変わってきますので、まずは見積もりを出してもらうといいでしょう。
LEDに変えるほうがお得?
以前はLEDヘッドランプはユニットごとの交換が必要で非常に高くつくために メリットが感じられにくかったのですが、最近では後付けのLEDヘッドランプも登場してきています。
高品質で低価格&長寿命のLEDヘッドランプも登場してきていますので、ハロゲンランプのヘッドライトからディスチャージヘッドランプに交換する費用をかけるのであれば、長い目で見た時 LEDに変える方がお得になるケースも出てきています。
車検に通すポイントとは?
基本的にはLEDヘッドライトを購入する時に車検対応と書いてあれば問題はないのですが、確実に車検をパス出来るとは限りません。
ヘッドライトには、光の明るさを示す カンデラとルメーンの表示がされています。この明るさが足りなければ車検をパスする事は出来ません。車検対応となっていれば、光の明るさで落ちる事は無いでしょう。
明るさの次に問題となるのが【焦点】です。バルブと反射板の相性が悪いと直進性の光が生まれずに光が拡散してしまいます。いわゆる対向車の幻光と言われるものです。こちらもヘッドライトを購入する際に適合車種にあっている物を選択すると問題なく車検はパス出来ます。
この他には【配光】があります。ロービーム時に特定の距離から綺麗に光の線が描けるかと言う物です。カットラインと呼ばれるものですが、LEDヘッドライトでは、カットラインが出やすい性質の光な為に問題なく車検をパスする事はできるはずです。
LEDのほうがお得になる場合がありますが、明るさという意味合いでは実はLEDよりはディスチャージヘッドランプ(HID)の方が明るいので、注意が必要!
視認性を高めたいのであれば、ディスチャージヘッドランプの方がオススメになります。